創意工夫リファレンス

逆転の発想

作成: 2025/12/30 更新: 2025/12/30

概要

逆転の発想(Reverse Thinking)は、物事の順序、視点、属性、因果関係などをあえて「逆」にすることで、新しい価値や解決策を見出す思考法です。常識や固定観念を打ち破る最もシンプルで強力なツールの一つです。

いつ使うか

  • 行き詰まって打開策が見えない時
  • 競合他社と差別化したい時
  • 欠点を長所に変えたい時

説明

逆にする視点

  1. 物理的な逆転

    • 上下、左右、裏表、大小、多少。
    • 例:回転寿司(人が動くのではなく、寿司が動く)。
  2. プロセスの逆転

    • 順序を逆にする、原因と結果を逆にする。
    • 例:いきなりステーキ(前菜などを省略していきなりメイン)。
  3. 価値の逆転(リフレーミング)

    • 短所を長所に、不便を便利に読み替える。
    • 例:狭くて不便な宿 → 隠れ家的なおこもり宿。
  4. 主客の逆転

    • 売る側と買う側、教える側と教わる側を逆にする。
    • 例:CtoCフリマアプリ(客が売り手になる)。

使用例

具体的な成功事例

  • 消しゴム付き鉛筆
    • 書く道具(黒鉛)と消す道具(ゴム)という正反対の機能を合体させた。
  • ウォークマン
    • 「スピーカーを取り去る(録音機能もなくす)」という引き算の逆転で、持ち歩ける音楽プレイヤーを作った。
  • 1000円カット
    • 「サービスを充実させる」という常識を逆にし、「シャンプーも髭剃りもしない」ことで短時間・低価格を実現した。

思考トレーニング

テーマ:「傘」を逆転させる

  • 逆さ傘: 濡れた面が内側に閉じるようにする(車に乗る時便利)。
  • 持たない傘: ドローンで頭上を浮遊する傘。
  • 雨を避けない: 濡れると色が変わって楽しい服(濡れることを目的にする)。

AI活用

AIに「逆」の視点を提供させるプロンプトです。

プロンプト例

# 命令書
以下のテーマに関する「常識」を3つ挙げ、それぞれの常識を「逆」に設定した新しいアイデアを考えてください。

# テーマ
[ここにテーマを入力:例:図書館]

# 出力形式
1. 常識:[本は静かに読むもの]
   - 逆転:[朗読や議論が推奨される賑やかな図書館]
   - アイデア:[会話型コミュニティ図書館]
...

関連項目