概要
水平思考(Lateral Thinking / ラテラルシンキング)は、エドワード・デボノが提唱した創造的思考法です。論理的に深掘りする「垂直思考」とは対照的に、既存の枠組みや前提を疑い、横に広げて全く新しい視点からアイデアを見つけ出すアプローチです。
いつ使うか
- 既存のやり方では解決しない問題に直面した時
- 常識や前提を疑いたい時
- ブレイクスルーが必要な時
- イノベーティブなアイデアを出したい時
説明
垂直思考との違い
| 垂直思考(論理的) | 水平思考(創造的) |
|---|---|
| 正しい答えを求める | 新しい答えを探る |
| 論理の積み重ね | 飛躍、ジャンプ |
| 問題を深く掘り下げる | 問題を横に広げる |
| 「なぜ?」を追求 | 「もしも?」を探る |
| 効率的 | 効果的 |
水平思考のテクニック
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前提を疑う
- 「当たり前」と思っていることを問い直す。「なぜそうなっている?」「本当にそうでなければならない?」
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ランダム刺激
- 無関係なものを強制的に結びつけて発想する。辞書をランダムに開いた単語と問題を結びつけるなど。
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挑発(Po)
- あえて非現実的・非論理的な仮定を置く。「もし重力がなかったら?」「もしお金が無限にあったら?」
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逆転
- 因果関係や順序を逆にしてみる。「売る」ではなく「買ってもらう」、「教える」ではなく「発見させる」。
使用例
例:病院の待ち時間問題
垂直思考のアプローチ
- 診察の効率化(手順改善)
- 医師の増員
- 予約システムの最適化
水平思考のアプローチ
- 「待ち時間」という問題を「待つことが苦痛」に再定義
- 待合室を楽しい場所にする(カフェ、本屋、ゲーム)
- 待ち時間をなくすのではなく、待ち時間を有益な時間に変える(健康セミナー、ストレッチ指導)
AI活用
プロンプト例
# 命令書
以下の問題について、「水平思考」のアプローチで解決策を考えてください。まず問題の前提や常識を3つ挙げ、それぞれを疑う(逆転する、極端にする)ことで新しいアイデアを導いてください。
# 問題
[ここに問題を入力]