概要
会話(Dialogue / セリフ)は、物語の中でキャラクター同士が言葉を交わす部分です。単なる情報交換だけでなく、キャラクターの性格表現、関係性の提示、ストーリーの進行、ペースの調整など、多くの役割を担う重要な要素です。
いつ使うか
- キャラクターの個性を出したい時
- 状況を説明的にならずに伝えたい時
- シーンに動きやテンポを出したい時
説明
良い会話の条件
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役割がある
- 全てのセリフは「ストーリーを進める」か「キャラクターを示す」かのどちらか(あるいは両方)の役割を持つべきです。無駄なおしゃべりはカットします。
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個性的である(キャラ立ち)
- 誰のセリフか名前を隠しても分かるのが理想です。
- 口癖、語彙、話す長さ、リズムなどで差別化します。
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サブテキスト(行間)がある
- 言葉通りの意味ではない「裏の意味」を含ませます。
- 例:「寒くない?」→(本当に寒いか聞いているのではなく、「抱きしめてほしい」または「早く帰りたい」などの意図)。
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説明台詞を避ける
- 「知っての通り、我々の国は100年前に戦争をして…」のような、読者への説明のための不自然な会話は避けます。
会話文の書き方のコツ
- アクションと組み合わせる: 「『やめろ』と彼は言った」より「『やめろ』彼はグラスを叩きつけた」の方が感情が伝わります。
- リアリズムより劇的リアリズム: 実際の会話に含まれる「あー」「えっと」「こんにちは」などの無駄な部分は省き、エッセンスだけを抽出します。
使用例
サブテキストのある会話
状況: 喧嘩中のカップルが夕食をとっている。
「塩、取ってくれる?」 「……はい」 「ありがとう」 「……」 「味が薄いな」
(言葉は丁寧だが、裏には「無視するな」「文句を言うな」という怒りと冷戦状態がある)
AI活用
AIにキャラクターごとの口調で会話を作らせるプロンプトです。
プロンプト例
# 命令書
以下の2人のキャラクターによる会話シーンを作成してください。
# キャラクターA
[性格、口調の設定]
# キャラクターB
[性格、口調の設定]
# シーンの状況
[何について話しているか、対立点は何か]