創意工夫リファレンス

コンフリクト

作成: 2025/12/30 更新: 2025/12/30

概要

コンフリクト(Conflict / 葛藤・対立)は、物語の駆動力です。「主人公が望むもの」と「それを阻むもの」が衝突することで生まれます。コンフリクトがない物語は、単なる日常報告であり、読者の興味を維持できません。

いつ使うか

  • 物語が盛り上がらない時
  • キャラクターの感情を描きたい時
  • シーンに緊張感を持たせたい時

説明

コンフリクトの3種類

  1. 外的コンフリクト(対人・対環境)

    • 主人公 vs 他者(敵、ライバル)。
    • 主人公 vs 自然(災害、猛獣)、社会(法律、偏見)、運命。
    • 目に見える分かりやすい対立です。
  2. 内的コンフリクト(対自分)

    • 主人公の心の中での葛藤。
    • 「義務 vs 欲望」「恐怖 vs 勇気」「過去 vs 未来」。
    • キャラクターに深みを与え、共感を呼びます。
  3. 関係性のコンフリクト

    • 親しい人同士(恋人、家族、友人)のすれ違いや価値観の違い。

良いコンフリクトの条件

  • 切実であること:失敗したときのリスク(ステークス)が高いこと。
  • 均衡していること:どちらが勝つか分からない、拮抗した状態であること。
  • 成長につながること:コンフリクトを乗り越えることで、主人公が変化すること。

実施手順

  1. 主人公の目的(Want)を明確にする

    • 「〜したい」
  2. 障害(Obstacle)を置く

    • 「でも〜できない」
  3. 対立をエスカレートさせる

    • 簡単には解決させず、状況を悪化させます。

使用例

シーンごとのコンフリクト例

NG例(コンフリクトなし) A「お茶飲む?」 B「うん、飲む」 A「はい、どうぞ」 B「ありがとう」 (平和だが、物語としては退屈)

OK例(コンフリクトあり) A「お茶飲む?」 B「いらない。今は一人にしてくれ」 A「でも、顔色が悪いよ。何かあったの?」 B「放っておいてくれと言ってるだろ!」 (拒絶と干渉の対立があり、理由が気になる)

内的コンフリクトの例

  • 爆弾処理班の主人公。「赤い線を切れば解除できる」と分かっているが、「過去に同じ状況で相棒を失ったトラウマ」が手を震わせる。

AI活用

AIにシーンにコンフリクトを追加させるプロンプトです。

プロンプト例

# 命令書
以下のシーンは平坦で退屈です。登場人物の間に「対立」や「秘密」を導入して、緊張感のあるシーンに書き換えてください。

# 元のシーン
[ここにシーンの内容を入力]

# 制約
- 登場人物の性格は変えないこと
- 読者が「次はどうなるんだろう?」と思うような展開にすること

関連項目