創意工夫リファレンス

ユーザージャーニーマップ

作成: 2025/12/30 更新: 2025/12/30

概要

ユーザージャーニーマップ(User Journey Map)は、ユーザーがサービスや製品と関わる一連の体験(旅=ジャーニー)を時系列で可視化した図です。ユーザーの行動だけでなく、思考、感情の動きもマッピングすることで、ボトルネックや改善の機会を発見します。「カスタマージャーニーマップ」とも呼ばれます。

いつ使うか

  • ユーザー体験(UX)全体を見直したい時
  • チーム内でユーザーの行動に対する認識を合わせたい時
  • 離脱率が高いポイントの原因を探りたい時

説明

構成要素

一般的に、横軸に「時間(ステージ)」、縦軸に以下の要素を配置します。

  1. 行動(Doing): ユーザーが具体的に何をしているか。
  2. 思考(Thinking): その時、何を考えているか、疑問に思っているか。
  3. 感情(Feeling): 感情の起伏(嬉しい、イライラ、不安など)。曲線で描くことが多い。
  4. タッチポイント(Touchpoint): 企業との接点(Webサイト、アプリ、店員、広告など)。
  5. 課題・機会(Pain points & Opportunities): その段階での問題点と、解決のチャンス。

実施手順

  1. ペルソナの設定

    • 誰の旅を描くのか、具体的なユーザー像(ペルソナ)を決めます。
  2. ステージの設定

    • 「認知 → 興味 → 購入 → 利用 → 共有」など、体験のフェーズを区切ります。
  3. 行動・思考・感情の洗い出し

    • 各ステージでのユーザーの動きを想像(または調査データに基づいて)書き出します。
    • 特に「感情の谷(ネガティブな感情)」になっている部分に注目します。
  4. 課題と解決策の発見

    • 感情が下がっている場所が「課題」であり、そこを改善することが「機会」です。

使用例

例:旅行予約サイトの改善

ペルソナ: 30代会社員、初めての海外一人旅。

ステージ:検索・比較

  • 行動: 複数のサイトで価格比較。
  • 思考: 「安く行きたいけど、治安が心配」「サイトによって表示価格が違う(燃油代込み?)」
  • 感情: 不安、イライラ(感情曲線が下がる)。
  • 課題: 総額が分かりにくい。治安情報がない。
  • 解決策: 検索結果画面で「燃油・諸税込み総額」を目立つように表示する。「女性一人旅におすすめ」タグを作る。

AI活用

AIに簡易的なジャーニーマップの骨子を作らせるプロンプトです。

プロンプト例

# 命令書
以下のサービスを利用するユーザーの「ユーザージャーニーマップ」の骨子を作成してください。

# サービス
[ここにサービス内容を入力:例:オンライン英会話]

# ターゲット
[ここにターゲットを入力:例:英語初心者の社会人]

# 出力形式
各フェーズ(認知、検討、登録、初回利用、継続)ごとに以下を出力:
- 行動:
- 思考(不安や疑問):
- 感情(ポジティブ/ネガティブ):
- 改善のチャンス:

関連項目