創意工夫リファレンス

プロトタイピング / MVP

作成: 2025/12/30 更新: 2025/12/30

概要

アイデアを検証するために、完成品を作る前に作成する試作品のことです。

  • プロトタイプ(Prototype): アイデアを具体化・可視化するための試作品。模型、画面スケッチなど。
  • MVP(Minimum Viable Product): 「実用最小限の製品」。顧客に価値を提供できる最小限の機能を備えた製品で、市場の反応を見るために使われます。

いつ使うか

  • アイデアが技術的に可能か確かめたい時
  • ユーザーが本当に欲しがっているかテストしたい時
  • 開発の手戻りを防ぎたい時

説明

目的による使い分け

  1. ファンクショナル(機能)プロトタイプ
    • 「動くかどうか」を検証する。見た目は二の次。
  2. デザイン(外観)プロトタイプ
    • 「見た目や使い勝手」を検証する。中身は動かなくていい(ハリボテ)。
  3. コンテクスチュアル(文脈)プロトタイプ
    • 「どんな場面で使うか」を検証する。ストーリーボードや動画など。

MVPの考え方

「ドーナツを作りたい」とき、MVPは「穴の空いたパン(本質的価値=甘くて手軽に食べられる)」であって、「小麦粉だけ」や「焼いてない生地」ではありません。未完成でも、ユーザーが体験できる状態でなければなりません。

  • オズの魔法使い方式: 裏側はシステムではなく人間が手動で動かすMVP。
  • ランディングページMVP: 製品を作る前に「予約ページ」だけ作り、登録者数で需要を測る。

使用例

例:DropBoxのMVP

Dropboxは開発前に、製品がどう動くかを解説した「動画」を作成し、それをMVPとして公開しました。動画を見ただけで数万人の登録者が集まり、開発に着手する前に需要があることを証明しました。

プロトタイピングの手法

  • ペーパープロトタイピング: 紙にアプリの画面を描き、手で差し替えて画面遷移を再現する。もっとも手軽で高速。

AI活用

AIにプロトタイプのコードを書かせたり、MVPの要件定義をさせるプロンプトです。

プロンプト例

# 命令書
以下のアプリサービスの「MVP(実用最小限の製品)」として実装すべき機能は何か、優先順位をつけて3つ定義してください。また、初期段階では実装すべきでない(後回しにすべき)機能も挙げてください。

# アプリの構想
[ここに構想を入力]

関連項目