概要
マインドマップ(Mind Map)は、英国のトニー・ブザンが提唱した思考の表現方法です。中心となるテーマから放射状にキーワードやイメージを広げていくことで、脳の自然な働きに近い形で思考を整理・発想することができます。
いつ使うか
- アイデアを自由に広げたい時
- 複雑な情報を整理・構造化したい時
- 記憶の定着を図りたい時
- プレゼンの構成や計画を練る時
説明
基本ルール / 特徴
マインドマップには、思考を活性化させるためのいくつかのルールがあります。
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中心から始める
- 用紙の中心にメインテーマ(セントラルイメージ)を描きます。
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放射状に広げる
- 中心から太い枝(メインブランチ)を伸ばし、そこからさらに細い枝(サブブランチ)を広げていきます。
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キーワードで書く
- 長い文章ではなく、単語(キーワード)で記述します。これにより連想が広がりやすくなります。
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イメージや色を使う
- 文字だけでなく、イラストや記号、多様な色を使うことで右脳を刺激し、記憶に残りやすくします。
実施手順
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準備
- 参加者: 1人〜複数人
- 時間: 15〜30分程度
- 必要なもの: 無地の紙(A4以上推奨)、カラーペン、色鉛筆
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ステップ1:中心イメージを描く
- 用紙を横長に置き、中心にテーマを表す絵や文字を描きます。3色以上使うのが推奨されます。
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ステップ2:メインブランチを伸ばす
- 中心から太い枝を曲線で伸ばし、テーマに関連する主要なキーワードを乗せます。
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ステップ3:詳細を広げる
- メインブランチの先から枝分かれさせ、より詳細な情報を書き込んでいきます。連想ゲームのように次々と広げていきます。
よくある失敗と対処法
失敗1:文章で書いてしまう
- 対処法:意識的に「単語」に区切るようにします。文章にしてしまうと、そこで思考が完結してしまい、広がりが止まってしまいます。
失敗2:きれいに書こうとしすぎる
- 対処法:マインドマップは思考のプロセスそのものです。美しさよりも、思考の流れを止まないことを優先しましょう。殴り書きでも構いません。
失敗3:枝が偏ってしまう
- 対処法:空白が目立つ部分があれば、あえてそこに枝を伸ばし、「ここには何が入るか?」と自問することで、新しい視点が見つかります。
使用例
例1:自己分析
テーマ:「自分の強み・将来」
実施
- 中心の自分から「仕事」「趣味」「性格」「スキル」などのメインブランチを展開。
結果(抜粋)
- 仕事 → 企画 → プレゼン → 資料作りが得意
- 趣味 → 映画 → 分析 → ストーリー構成が好き
- 性格 → 好奇心旺盛 → 新しいガジェット
その後
- 「資料作り」と「ストーリー構成」の共通点から、「わかりやすく伝える技術」が自分のコアスキルであると再認識。
例2:ブログ記事の構成案
テーマ:「リモートワークのコツ」
結果(抜粋)
- 環境 → 椅子、デスク、照明、防音
- ツール → Zoom、Slack、Notion、タイマー
- メンタル → 切り替え、運動、着替え、散歩
- コミュニケーション → 雑談、スタンプ、カメラON
その後
- 枝ごとに見出しを立て、そのまま記事の構成として採用。
AI活用
生成AIを活用して、マインドマップの構成案を出力させるプロンプトです。Mermaid記法などで出力させれば、対応ツールで図として表示できます。
プロンプト例
# 命令書
以下のテーマについて、マインドマップの構成案を作成してください。
出力はMarkdownのリスト形式(インデントを使用)で行ってください。
# テーマ
[ここにテーマを入力:例:新しいカフェのコンセプト]
# 制約条件
- 中心テーマから4〜6つのメインブランチを展開してください
- 各ブランチは3階層以上の深さまで掘り下げてください
- 具体的でユニークなキーワードを含めてください
Mermaid記法での出力例
# 命令書
以下のテーマについて、マインドマップをMermaid記法で作成してください。
# テーマ
[ここにテーマを入力]