概要
ブレインライティング(Brainwriting)は、発言せずに「書く」ことで行う集団発想法です。ドイツのホリゲルが考案した「6-3-5法」が代表的ですが、より広く「沈黙の中で紙に書いて回す」手法全般を指します。声の大きい人に場を支配されることなく、全員が平等にアイデアを出せるのが特徴です。
いつ使うか
- 参加者に上下関係があり、若手が発言しにくい時
- 声の大きい参加者が議論を独占してしまう時
- 短時間で大量のアイデアを出したい時
- 内向的なメンバーが多いチームで発想する時
説明
基本ルール / 特徴
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沈黙
- 議論や会話は禁止です。静かな環境で集中して行います。
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記述
- アイデアは全て紙(または付箋)に書きます。
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共有と発展
- 書いた紙を隣の人に回し、他人のアイデアを見て、それに便乗したり発展させたりします。
実施手順(一般的なシート回し方式)
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準備
- 参加者: 4〜8人程度
- 時間: 30分程度
- 必要なもの: A4用紙(各自1枚)、ペン
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ステップ1:テーマ共有
- 全員でテーマを確認します(例:「残業を減らす方法」)。
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ステップ2:アイデア記入(第1ラウンド)
- 用紙の最上段に、制限時間内(例:3分)にアイデアをいくつか書きます。
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ステップ3:シート交換
- 時間が来たら用紙を左隣の人に渡します。
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ステップ4:アイデア追加(第2ラウンド以降)
- 回ってきた用紙の上のアイデアを読み、それをヒントに新しいアイデアを書いたり、発展させたりします。
- 用紙が一周するまで繰り返します。
使用例
例:社内イベントの企画
テーマ:「社員旅行の行き先とアクティビティ」
実施
- Aさんが「沖縄」と書く。
- 用紙を受け取ったBさんは「沖縄」を見て「海」を連想し、「ダイビング体験」と書く。
- Cさんは「ダイビング」から「水族館のバックヤードツアー」を発想。
- Dさんは「水族館」から「ナイトアクアリウムでパーティー」を発想。
結果
- 単なる「沖縄旅行」から、「夜の水族館を貸し切ってパーティーをする」という具体的な企画案に発展した。
AI活用
AIに「ブレインライティング」の参加者として振る舞わせるプロンプトです。
プロンプト例
# 命令書
あなたはブレインライティングの参加者です。以下のテーマと、他の参加者が出したアイデアを見て、それらを発展させた新しいアイデアを3つ書いてください。
# テーマ
[ここにテーマを入力]
# 他の参加者のアイデア
1. [アイデア1]
2. [アイデア2]
# 制約
- 前のアイデアを否定しないこと
- 具体的に書くこと