創意工夫リファレンス

ブレインライティング

作成: 2025/12/30 更新: 2025/12/30

概要

ブレインライティング(Brainwriting)は、発言せずに「書く」ことで行う集団発想法です。ドイツのホリゲルが考案した「6-3-5法」が代表的ですが、より広く「沈黙の中で紙に書いて回す」手法全般を指します。声の大きい人に場を支配されることなく、全員が平等にアイデアを出せるのが特徴です。

いつ使うか

  • 参加者に上下関係があり、若手が発言しにくい時
  • 声の大きい参加者が議論を独占してしまう時
  • 短時間で大量のアイデアを出したい時
  • 内向的なメンバーが多いチームで発想する時

説明

基本ルール / 特徴

  1. 沈黙

    • 議論や会話は禁止です。静かな環境で集中して行います。
  2. 記述

    • アイデアは全て紙(または付箋)に書きます。
  3. 共有と発展

    • 書いた紙を隣の人に回し、他人のアイデアを見て、それに便乗したり発展させたりします。

実施手順(一般的なシート回し方式)

  1. 準備

    • 参加者: 4〜8人程度
    • 時間: 30分程度
    • 必要なもの: A4用紙(各自1枚)、ペン
  2. ステップ1:テーマ共有

    • 全員でテーマを確認します(例:「残業を減らす方法」)。
  3. ステップ2:アイデア記入(第1ラウンド)

    • 用紙の最上段に、制限時間内(例:3分)にアイデアをいくつか書きます。
  4. ステップ3:シート交換

    • 時間が来たら用紙を左隣の人に渡します。
  5. ステップ4:アイデア追加(第2ラウンド以降)

    • 回ってきた用紙の上のアイデアを読み、それをヒントに新しいアイデアを書いたり、発展させたりします。
    • 用紙が一周するまで繰り返します。

使用例

例:社内イベントの企画

テーマ:「社員旅行の行き先とアクティビティ」

実施

  • Aさんが「沖縄」と書く。
  • 用紙を受け取ったBさんは「沖縄」を見て「海」を連想し、「ダイビング体験」と書く。
  • Cさんは「ダイビング」から「水族館のバックヤードツアー」を発想。
  • Dさんは「水族館」から「ナイトアクアリウムでパーティー」を発想。

結果

  • 単なる「沖縄旅行」から、「夜の水族館を貸し切ってパーティーをする」という具体的な企画案に発展した。

AI活用

AIに「ブレインライティング」の参加者として振る舞わせるプロンプトです。

プロンプト例

# 命令書
あなたはブレインライティングの参加者です。以下のテーマと、他の参加者が出したアイデアを見て、それらを発展させた新しいアイデアを3つ書いてください。

# テーマ
[ここにテーマを入力]

# 他の参加者のアイデア
1. [アイデア1]
2. [アイデア2]

# 制約
- 前のアイデアを否定しないこと
- 具体的に書くこと

関連項目