創意工夫リファレンス

属性列挙法

作成: 2025/12/29 更新: 2025/12/29

概要

属性列挙法(Attribute Listing)は、ロバート・クロフォードが考案した分析的な発想技法です。対象となる物やサービスの「属性(特徴、性質)」を細かく分解して書き出し、それぞれの属性について変更や改善ができないかを考える方法です。

いつ使うか

  • 商品の改良・改善案を出したい時
  • 具体的なスペックや仕様を詰めたい時
  • 漏れなく改善点を洗い出したい時

説明

3つの属性

属性は主に以下の3つに分類されます。

  1. 名詞的属性

    • 素材、成分、全体、部分、構造など
    • 例:木製、プラスチック、ハンドル、タイヤ
  2. 形容詞的属性

    • 色、形、大きさ、重さ、手触り、性質など
    • 例:赤い、丸い、重い、熱い
  3. 動詞的属性

    • 機能、役割、動き、用途など
    • 例:書く、消す、走る、温める

実施手順

  1. テーマの設定

    • 分析・改善したい対象を決めます。
  2. 属性の列挙

    • 対象が持っている属性を、名詞・形容詞・動詞の観点からできるだけ多く書き出します。
  3. 各属性の検討

    • 書き出した属性一つひとつに対して、「他のものに変えられないか?」「もっと良くできないか?」と問いかけます。
  4. アイデアの結合

    • 変更した属性を組み合わせて、新しいアイデアをまとめます。

使用例

例:鉛筆の改良

対象:鉛筆

  1. 名詞的属性(素材・部分)

    • 木、黒鉛、芯、塗装
    • アイデア:木をプラスチックにする(シャープペン)、紙にする(紙巻き鉛筆)、芯を色芯にする(色鉛筆)
  2. 形容詞的属性(性質)

    • 六角形、黄色、細い、軽い、硬い
    • アイデア:三角形にする(持ちやすい)、香り付きにする、曲がるようにする
  3. 動詞的属性(機能)

    • 書く、削る、転がる
    • アイデア:消せるようにする(消しゴム付き)、削らなくて良くする(ロケット鉛筆)、転がらないようにする

AI活用

AIに対象の属性を分解させ、改善案を出させるプロンプトです。

プロンプト例

# 命令書
以下の対象について、属性列挙法を用いて改良案を出してください。

# 対象
[ここに改良したいものを入力:例:スマートウォッチ]

# 手順
1. 対象の属性を「名詞的」「形容詞的」「動詞的」に分けて5つずつ列挙してください。
2. それぞれの属性を変更・改良した新しいアイデアを提案してください。

関連項目