概要
6-3-5法(Method 635 / Brainwriting 6-3-5)は、ドイツのベルント・ロールバッハが考案した強制発想技法です。「6人が、3つのアイデアを、5分ごとに」書いて回していくことから名付けられました。ブレインライティングの一種で、短時間で大量のアイデアを生み出すのに適しています。
いつ使うか
- 短時間で強制的にアイデアを量産したい時
- 発言が苦手なメンバーがいる時
- 他人のアイデアを発展させたい時
- 会議の沈黙を防ぎたい時
説明
基本ルール / 特徴
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沈黙で行う
- 話し合いはせず、黙々と紙にアイデアを書き込みます。
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強制的に書く
- 5分という制限時間内に必ず3つのアイデアを埋める必要があります。
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他人のアイデアを発展させる
- 回ってきたシートに書かれている他人のアイデアを読み、それをヒントに新しいアイデアを書いたり、発展させたりします。
実施手順
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準備
- 参加者: 6人(※調整可能)
- 時間: 約30分(5分×6ラウンド)
- 必要なもの: 6-3-5法専用シート(またはA4用紙)、ペン
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ステップ1:テーマの共有
- テーマを発表し、全員で認識を合わせます。
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ステップ2:第1ラウンド(5分)
- 各自、シートの1行目に3つのアイデアを書きます。
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ステップ3:シートを回す
- 5分経過したら、シートを左隣の人に渡します。
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ステップ4:第2〜6ラウンド(各5分)
- 回ってきたシートの前の行(他人のアイデア)を読み、それを発展させたアイデアや、触発された新しいアイデアを3つ書きます。
- これをシートが一周して自分の手元に戻ってくるまで繰り返します。
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結果
- 6人 × 3アイデア × 6ラウンド = 合計108個のアイデアが30分で生まれます。
よくある失敗と対処法
失敗1:5分で3つ書けない
- 対処法:質は問わないことを強調します。「既存のアイデアの変形」や「逆転」でもOKとします。どうしても書けない場合は空白でも進めますが、できるだけ埋めるよう促します。
失敗2:字が汚くて読めない
- 対処法:他人が読むことを前提に、大きめの文字で丁寧に書くよう最初に指示します。
失敗3:アイデアが重複する
- 対処法:多少の重複は気にしません。むしろ、同じアイデアが何度も出るということは、それが重要である可能性があります。
使用例
例1:販促キャンペーンのアイデア
テーマ:「夏のセールで客足を伸ばすキャンペーン」
実施
- 6人で実施。
- Aさんが「団扇(うちわ)を配る」と書く。
- 次のBさんがそれを見て「団扇にクーポンをつける」と発展させる。
- さらにCさんが「団扇をくじ引きにする」と発展させる。
結果
- 30分で100個以上のアイデアが集まり、「体験型」のアイデアと「デジタル活用」のアイデアに分類して検討。
AI活用
AIに6-3-5法の参加者(の代わり)になってもらい、アイデアを発展させていくプロンプトです。
プロンプト例
# 命令書
あなたは6-3-5法の参加者です。以下のテーマと、前の人が出したアイデアを見て、それを発展させた新しいアイデアを3つ出してください。
# テーマ
[ここにテーマを入力]
# 前の人のアイデア
1. [アイデア1]
2. [アイデア2]
3. [アイデア3]
# 制約条件
- 前の人のアイデアに関連・発展させたものを考えてください
- 具体的に記述してください
- 3つ出力してください